歯周病とは？
歯周病とは、歯の周りにある歯を支えている様々な組織（歯肉、歯槽骨、歯根膜、セメント質など）が細菌に感染することで引き起こされる病気のことです。
歯周病はお口の中だけの病気と思われがちですが、進行すれば感染性心内膜炎、誤嚥性肺炎など、全身の病気の原因にもなります。また、糖尿病の人は歯周病が悪化しやすくなります。
歯周病の特徴
歯周病には4つの特徴があります。
日本人の約8割は歯周病
日本人の約8割が歯周病にかかっていると言われています。歯周病は特別な病気ではなく、誰でもかかってしまう可能性のある病気なのです。
痛みがない
歯周病はむし歯とは違い、痛みのない静かな病気です。そのため自分では歯周病にかかっているとは気が付きにくいのです。
全身性の病気と関連がある
動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病、メタボリックシンドロームなどは歯周病が原因となって引き起こされる可能性もあります。また、早産のリスクを高めるとも言われています。歯周病は口腔内だけの問題ではなく、全身に関わってくる病気なのです。
怖い病気ではない
歯を失うこともある歯周病ですが、早期発見・早期治療を行えば治すことも可能です。もし悪化してしまい重度となってしまった場合でも、しっかりと治療を続けていけば進行を食い止めることも出来ます。
歯周病の症状と進行状態
軽度の歯周病
症状
歯ぐきが赤く腫れる、出血する。口臭が出る。
進行状態
軽度の歯周病の場合、ご自身では歯周病にかかっているとは気づかない場合が多いです。この状態の歯周病は適切なブラッシングと毎日のケアを行うことで改善できます。
中等度の歯周病
症状
歯がぐらぐらする。噛むと痛い。
進行状態
中等度の歯周病になると、患者様ご自身でも歯周病だと気づいたり、「おかしいな？」と疑問に思われる方が多くなります。食事の際に痛んだり疼いたりするため、日常生活に支障が出ることも。この状態の歯周病は歯科医院で歯周病治療や噛み合わせの調整といった治療を行って改善していく必要があります。
重度の歯周病
症状
歯がぐらぐらになってしまい噛むことができない。歯ぐきが腫れて痛む。
進行状態
重度まで進行してしまった歯周病の場合、歯周病によって歯を支える骨が溶かされてしまっているため、歯を残すことが難しい場合もあります。
食事で物を噛むことが出来ないほどに歯が大きくぐらついたり、噛むと痛むなどの症状があります。この状態にまで進行してしまった場合、歯周病の専門医による治療が必要になる可能性が高くなります。歯周病の専門的な知識を基にした歯周病治療、噛み合わせのバランスを整えるなどの治療を行います。
歯周病治療（歯周再生治療）
歯周病治療法
歯周病のせいで歯ぐきが下がってしまっていたり、歯を支える骨が無くなり歯がぐらぐらしてしまっているという場合には歯の内側と外側の両方から歯周病治療を行っていきます。また、当院ではマウスガードを使用した歯のぐらつき改善のための研究も行っております。
歯周再生治療
当院では歯周病の治療のため、歯周再生治療と呼ばれる治療を行っております。
歯周再生治療では歯にこびりついている歯垢・歯石を丁寧に除去。そして超音波の治療器具や理学療法を用いたり、歯と歯ぐきの間の溝に歯周病治療のための薬を入れるなどして状態を改善していきます。
歯を支える骨が無くなり歯がぐらついてしまっているという場合には、歯の根の周囲に歯周再生を促す薬品や、人工骨充填などの治療方法もございます。
更に、患者様による普段のブラッシング方法の見直しやバス法・つまようじ法といった効果的な歯磨きの方法を指導し、健康なお口の状態をいつまでも保てるよう、サポートさせていただきます。
